【あれから50年…でも】

頭が真っ白になった時、
唯一頼れるプレゼン技法、
ステージデライトのマスタートレーナーの神です。

 

今日はとても考えさせられる日でした。

みなさんはキング牧師のことを
しってらっしゃいますか?

僕は、牧師の自伝を2冊読んで、
演説をいっぱい練習した、
キング牧師のフォロワーのひとり。

その出会いは30年近く前に遡る…

まだ僕が憧れのソウルシンガーになりたくて
ニューヨークのハーレムをあてどなく
ふらふらしてたとき、

人種差別というものを知った。

その後僕自身も五輪前のアトランタで、
それを味わうことになったのだけど…

いわゆるブラックミュージックを愛してた(る)
僕は、仲間になる人がみんな黒人で、
中にはラディカル(過激)な発言をする人もいた。

そんなとき、ハーレムの道ばたで売っていたテープに
目を奪われた。

真っ赤な文字で殴り書きされた言葉…
Our objective is complete freedom,
justice and equality by any means necessary

 

『我々の目的は、いかなる手段をとろうとも、
完全な自由・正義・平等を確立することだ』

隣に置いてあったTシャツに、
マルコムの写真と共に、それはあった。

前方をぐっと見つめ、指を突き出している
マルコムXがなんともかっこよかった。

心の中に、静かに、だけどとても強い
カミソリで切られたような
そんな感覚を覚えた。

若さ故に、強い意志を持ったマルコムの言葉を
聞いてみようと、本と共に、カセットを買おうと、
お金を渡し返ろうとしたら、

「へい、そこの! 太陽は買わねえのか?」

とホームレスっぽいおじいちゃんに
絡まれた。

「若いの、あんたら黄色にはわからんだろうが、
マルコムは影だ。月なんだよ。
だから太陽も買うんだよ。」

そう言われてなかば買わされたのが、
マーティン・ルーサーキングJr.牧師の
カセットだった。

『私には夢がある。』

 

確かA面(懐かしい!)がそうだった。

B面は山の頂に立ったという
キング牧師が暗殺される前日の音声だったと思う。

正直なところ、
Xの見た目のかっこよさに比べて、
声がキンキンして、
神経質に感じたんだな。

それとは逆に、キング牧師の声ったら。。。

とりつかれたように、
丸く柔らかな声が、
震えている…

明らかに高揚した気持ちが伝わってくる声。

 

黒人独特のコール&レスポンスのガヤ声

そして拍手。

それがグルーブとなって、ループしながら
どんどん勢いが強くなり、

それに合わせてキング牧師の声がどんどん高くなる。

 

英語の意味も聞き取れなかったけど、
心が震えた。

 

そして半年後、意を決して、
再渡米。

グレイハウンド(バス会社)の一番安いフリーパスで
アトランタ、ナッシュビル、メンフィス、
ニューオリンズ、シカゴ、デトロイト…

メンフィスのロレインモーテルを見に行った。

外から眺めただけだったけど、
自由と平等と平和のために生きた人が
ここで命を落としたんだと、
なんとも言えない気持ちになった。

当時はきっと変わる。

そう信じてた。

人には夢があって、
大きな世界につながっているんだと。

そう漠然と思ってた。

やがて、サラリーマンになって、
そんなことも忘れ、
ただ、趣味のために、
仕事を忘れるためにだけ
歌を歌って。

やがて、歌うこともやめた。

でも、その代わりに
話すことを始めた。

話すことに卓越するプロセスの中で
キング牧師の演説は助けになった。

自分の想いを、
ともすれば小さくまとまって、
批判されることや、
自分が大きな世界のことを語るのが
憚れるとき、キング牧師を思い出すようにした。

彼だって、あの大演説の前、
ほんの数分前、あの『私には夢がある』
を語ることになるとは思ってもみなかった。

型どおりの、
米国政府に検閲済みの原稿を読むことで
あのワシントンの公園での演説を終えようとしていた。

彼だって、小さくまとまろうとしていた。

でも、何かがそれを許さなかった。

彼の前に歌った女性歌手、マヘリア・ジャクソンが、
ステージから降りようとする彼にこう言ったことで
何かが起こった。

「マーチン、彼らに話しなさいよ。
自分の言葉で!」

その言葉にインスピレーションを受けた
キング牧師は、流れるような気持ちで
あの演説をした。

アイデアは全く新しいものではない。
ジェームスヤングの言葉でこういうのがあったと思う。

何かと何かの組み合わせ。

 

キング牧師は、以前様々な場面で話した
希望のストーリー、
それを紡ぎ合わせて、あの演説を語った。

小さくったっていい。

でも小さくいることを、
自分の中の何かが、そうさせないとしたら、
僕らには選択肢はない。

元々の存在である、より大きな自分と
つながることで、その場に顕現することだ。

そんなことを気づかせてもらった。

 

あれから50年
まだアメリカには肌の色の違いが残っている。

 

そして日本でも、
伝統の名の下に、命さえ引き換えにしようとする
かたくなさが残っている。

人はそれを原理主義と呼ぶんだ。

 

そうじゃない生き方を選択したい。

心からそう思います。

2018年4月6日

 

今日もあなたの伝える、プレゼンが
あなただけでなく、他の誰かにとっても
価値のある経験をもたらしますように。

そして覚えておいてください。
一時的な評価がどのようなものであれ、
未来から振り返ったとき、
それはあなたを成長させた、
貴重な経験のひとつだったことを。

では!

いってらっしゃい。

追伸:
話す内容を煮詰めることで、
いざというときに、キング牧師のような
流れるように言葉が出てくる状態、
プレゼンテーション・フローが起こります。

プレゼンの中身を煮詰めてください。

それにぴったりの講座が
まもなく開催されます。
詳細はこちらです。
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神崇仁
新しい話し方変革メソッド ステージデライト開発者
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