【ピグマリオンと自己成就予言（前編）】

頭が真っ白になった時、
唯一頼れるプレゼン技法、
ステージデライトのマスタートレーナーの神です。

先週は対照的な二つのグループに
プレゼンのトレーニングをしてきました。

ひとつは日経BP社が主催する企業のミドル向け講座、
『日経課長塾』への登壇。

またひとつは、僕のクライアントで香川県の経営者で、
水産加工会社の従業員（一般社員）の人たちに向けた
プレゼン講座でした。

興味深いことに、

どちらも、プレゼンは苦手。

そしてどちらのグループにもいるんです。
２つのタイプが…

モチベーションが最初から高い人、
「この機会を使って上手くなりたい！」
そういう想いで研修に臨む人。

そしてモチベーションが無いように見える、
誰かに言われて「参加させられた。」と思って来た人。

明らかに、研修の場にいるという事実を、
受け入れたくない、そういう人がいるんですね。

そして『やる気が無い』という態度を見せる。

僕のクライアントに多くいる研修講師たちの
悩みの種になる人たちです。

みなさん
あなたの周りにもいませんか？
やる気のない、
時に反抗的に見える態度をとる人…

僕はそういう一見「やる気の無い」人たちを
モチベーションがない、とみなして
否定的に関わったりしません。

ずいぶん昔に、僕のメンターのひとり、
NLPのメタマスタートレーナーの、
クリスティーナ・ホール女史がこう教えてくれました。

「モチベーションが無い人なんていない。
モチベーションが向いていないだけ。」

ぼくはいつも、『モチベーションが無い』
『受講態度が好ましくない』
そういう人と出会うと、
こう思うようにしています。

「この人は単に僕が向いてほしいと思う方向に
モチベーションが向いていないだけ」

どのようにしたら、彼らのモチベーションを
自らが『学ぶ』方向に向くきっかけを作れるのか？

そのプロセスを大事にしています。

ピグマリオン効果、というものがあります。

もし私たちが誰かに教える立場にあるとき、
わたしたちが他者をどう考えているか、
ということが、他者の変化の方向性を決定づける
という理論です。

この人はダメだ、と思って関わると
その人はダメになる。

この人には可能性がある、そう考えて関わると、
その人の可能性は開かれる。

だから僕は他者の可能性を信じて関わります。
それが『学ぶ』につながり、
成長につながるから。

だからやる気がないように見える態度をとる人に、
こういう言葉をかけるようにしています。

「ここに来ることを、不本意に思う人も
いるかもしれません。
自分が望まないことを『強制される』のは
誰しもよい気持ちはしないと思います。
でも、会社は何らかの期待を
あなたに向けているからこそ、
あなたをここに来るように支援したのです。
その機会をどのように扱うかはあなた次第です。
その機会を今の気分でなく、
将来の自分像に役立てる考え方も
持つことができますよね。」

みなさんもご自分の周りの人に
どんな考え方をもっていますか？

そしてそれはその誰かの成長に役立つでしょうか？

今日もあなたの伝える、プレゼンが、
あなただけでなく、周囲の人にも
建設的な経験をもたらしますように。

そして覚えておいてください。
一時的な評価がどうであれ、
未来の自分にとって価値のある
成長の経験のひとつであることを。

では！
行ってらっしゃい。

次回は『自己成就予言』について！

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